想像マネジメントのすゝめ

中間管理職、店長の為のマネジメント手法を紹介。 店舗運営ノウハウも紹介していきます。

2017年11月

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前回は、ショプビジョンの内容について記載しましたが、今回は、具体的な作り方について、記載していきたいと思います。

今までの説明の中のポイント

  • 自分と世界を良くする内容
  • 文字の拡散情報(メンバーにプレゼンし理解してもらう。)
  • 母国語で20文字以内
  • 未知の世界(今は、難しいが近い将来実現したい内容)

上記のことを念頭に置いて、作っていきます。

ショップビジョンは、ショップメンバー全員に理解してもらう必要がありますので、1番良いのは、メンバー全員の意見を聞くということです。

ショップ運営の中で、メンバー全員が集まる時間を作ることは、シフトの都合もあり、なかなか難しいと思います。

限られた時間を有効に使い、メンバー全員の意見を聞くには、工夫が必要です。

(1)1人1人事前に説明してから宿題を出す。

まずは、メンバー1人1人に、このショップビジョンを作る意味を説明します。
説明としては、
このお店を全員で良くするために、どんなお店になれば、お客様に喜んでいただけるか、どんなお店にしたいかを決めて、全員で実現するために、ショップビジョンを決めたい。
と、キーワードとしては、「メンバー全員」「お客様に喜んでいただける」を「自分も喜べる」をテーマに考えてきてもらいましょう。

きちんと、そもそもショップビジョンをなぜ作るかということを、説明すれば、必要性を理解し、メンバー個人個人が内容を考えてきてくれます。

(2)随時確認し、気になったワードをメモしていく。

考える指示を出したら、2日、3日したら、本人にアイデア出しの進捗を確認します。
これは、営業時間中の閑散時間で構いません。
面と向かって話すと、警戒心も出ますし、メンバーは、上司に指示されたことに対して正解を探し始めてしまうからです。

通常の営業時間中に立ち話で聞くと、店頭では、基本的にお客様対応が第1優先ですから、お客様にきた段階で、接客を行うのでメンバーとしては、考えずにちょっとしたアイデアが出てきたりします。

その内容をメモします。

これをスタッフ全員に確認し、気になったワードを随時まとめておきます。

(3)メンバーのワードをまとめ案を作る。

ノートに書いた各個人のワードを眺めていきましょう。

共通する内容がいくつか出てくると思います。
共通した内容は、ひとまとめにして絞っていきます。

共通項目を絞ったら、キーワードを拾ってまとめておきます。

(4)全員で決定する。

最後に、ショップビジョンを決定するわけですが、決定するときは、スタッフ全員が集まるときにしてください。

全員同じ認識でショップビジョンを広めるには、時間の効率を考えブレをなくすという意味でも、全体ミーティング等、全員が集まるタイミングがいいと思います。

必要であれば、上司にも参加してもらうと、より浸透性が深くなりますし、ショップビジョン実現のために、上司も協力してくれるはずです。


したいお店にするには、自分の力だけでは、到底出来ませんので、メンバー全員の知恵を出し合い、ショップビジョンを作ることで、進むべき方向性を全員で実行できることになりますね。




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前回は、ブレずに広めるという内容でショップビジョンの構成について記載しましたが、今回は、ショップビジョンの中身の考え方について記載していきます。

第1話の「ショップビジョンとは」という内容の中に、「自分と世界を良くする方法」ということで締めくくりましたが、この「良くする」ためにどのように内容をショップビジョンにすればいいのでしょうか?

「良い」というのは、人によって何が良いかは、異なってきますし、一言で「良いお店」と言っても具体性に欠けます。

今や、誰もが使っているスマートフォンを眺めてみてください。
特徴を思いつく限り書いていきましょう。
  • タッチパネル
  • 色々な昨日のアプリが使える。
  • 大画面液晶
  • 電話ができる。
  • メールができる。
  • 音楽が聴ける。
  • インターネットができる。
  • 電車に乗れる。
  • 買い物ができる。
  • 写真が撮れる。
  • 動画が撮れる。

などなど、色々なことができますよね?
これがあることで、生活が便利になり、世界が良くなっているはずです。

今は、これが一般的に浸透して、当たり前になっていますが、自分のような30代後半以上の世代だと、昔では考えられなかったことです。

私は、ポケベルというものも経験しましたが、それが、携帯電話(ガラケー)になり、スマートフォンというように時代を重ねて便利になってきたわけです。

では、ポケベル時代にスマホを作るなどと言ったビジョンを描く人間は、どのように思われるでしょう?

周りからは、「現実不可能なことを言っている。」「無理に決まってる。」「夢物語だ。」等、否定されるはずです。

現在では、あるのが当たり前の世界。
これが、スマホの良さを知っている「既知の世界」だとすれば、

ポケベル、ガラケー時代に「スマホが普及している世界」は、「未知の世界」ということです。


つまり、ビジョンは、「未知の世界」である必要があります。

話を元に戻すと、ショップビジョンは、「自分と世界を良くするもの。」にしなくては、いけませんが、すでにあるビジョンではなく、これからこうなる近い未来の「未知の世界」を想定して作らなければなりません。

聞いただけで、「誰もが良い」と思うことではなく、否定的な意見「そんな店舗無理だよ。」とか、「普通にやってればそうなる。」等簡単なものではいけません。


自分の担当する化粧品店舗で良いなと思ったショップビジョンの例を記載していきます。


姫路の店舗の場合

「姫路1世帯1商品」
→姫路の1世帯に必ず、販売ブランドの商品を1つ持っている状態にしたいというショップビジョンです。

普通に考えると、姫路の世帯全部に、自社商品を持ってもらえるなんて、実現不可能ですが、その裏側では、どの年齢層のお客様にもしっかりとした接客をして、そのお客様のご家族や友人まで世代や性別を問わず、楽しんでいただけるお店を作ろうという意思が感じれた「未知の世界」を鳥居入れたショップビジョンだと感じれました。

広島の店舗の場合

「人から人へと繋げる中国地方の住人が集まる店舗へ」
→中国地方唯一の店舗ということで、岡山、鳥取、島根からもきて楽しんでいただくというショップビジョンです。

こちらも、県外から自分の店舗のために2時間以上かけてくる人がどれだけいるんだろうと否定的な意見も出るとは思いますが、こちらも、1人のお客様に丁寧に接客をして、それが、口コミで広がり少しずつでも、他県の方でも寄ってもらえるお店ということで、年々そういったお客様も増えてきています。


こう言ったように、一見実現不可能な、「未知の世界」を目指せるようにショップビジョンは、作ってください。

スマホのように、今は、「未知な世界」でも、将来「既知な世界」となるかもしれないですね。

次回は、ショップビジョンの作り方についてまとめたいと思います。



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前回は、ショップビジョンは、文字の拡散情報ということを記載してきましたが、今回は、拡散する情報をいかに、ブレずに広めるということを記載していきます。

ポイントは、以下の3つです。

  1. 覚えやすい。
  2. 伝わりやすい。
  3. 変わらない。

1つ1つを細かく説明します。

1.覚えやすい。

簡単に覚えられ、いつでもどこでも思い出せること。

2.伝わりやすい。

メンバーの中で、広まりやすい。

3.変わらない。

数多くのコミュニケーションを通しても、形が変わらないこと。


この3つの内容は、当たり前のことではあるかもしれませんが、組織が大きければ大きいほど、情報は、途中で個々の考えに変換され、全く違った情報になってしまいます。

伝言ゲームのように、1人が言ったことは、人から人へ伝わるにつれ、変化していきます。

そのために、ショップビジョンは、次のルールで作ってみてください。

「母国語20文字以内」


なぜ、母国語かというと、格好良さや響きで、英語を入れたりしたい方もいると思いますが、そもそも、英語が理解できない人もいますし、ふと思った時に、全員が英単語を正しく、記載することができる人がどの程度いますか?

英単語を入れると、文字は知っているけど、文字から受ける認識が異なることもあります。

ですので、ショップビジョンを作るときは、

  • ひらがな
  • カタカナ
  • 漢字

日本で最も疲れている文字を使用してください。
もちろん、店舗の店員が全員イタリア人です。なんてときは、ちょっと考えた方がいいと思います。

ショップビジョンの文字数は、「20文字以内」で作ってください。

20文字だと、短すぎるという考えを持った前向きな方もいるかもしれませんが、
実は、20文字でも長い方です。

川柳や俳句なんかは、「5・7・5」で構成された文字ですが、日本の有名な俳句を皆さんは、どこまで覚えていますか?

私は、国語や古文が苦手ということもあり、言われたら聞いたことがある程度です。

川柳でも、5+7+5=17文字です。


ですので、たったひらがな17文字を覚えるのも、難しいのですから、最低限、漢字も含めて、20文字以内で作ってみてください。


次回は、ショップビッジョンの内容について記載していきます。




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前回は、ショップビジョンとは、という話をしてきましたが、今回は、ショップビジョンは、文字の拡散情報だという話です。

ショップビジョンは、自分と世界を良くする方法という内容を記載しましたが、世界を良くするというのは、なんとなく分かると思いますが、実際問題、実現するのは難しいし、きれいごとだと感じる人も多いのではないかと思います。

今回は、少し現実的な話をしたいと思います。

組織としてのショップビジョン

会社には、経営理念、お店にはショップビジョンと前回記載しましたが、両方に共通することが、組織であるということです。

お店というのは、会社の中の小さな会社と認識してください。
同じブランドのお店でも、立地や客層の違いがあれば、そこで働くメンバーも個店別に違うということです。

つまり、会社に社風という言葉があるとしたら、お店の個性である店風というものが、お店にはあります。
※もちろん、同じブランドを掲げているわけですから、ブランドコンセプトは同じということは前提です。

会社でも、店舗でもメンバー全員に浸透しないとこには、ショップビジョンの実現は程遠くなってしまいます。

店長は、ショップビジョンを決めた後、それをメンバーにプレゼンして理解してもらうことが必要です。

よくありがちなのは、店長が自分だけ理解して他のメンバーは、ショップビジョンの意図すら知らない場合です。

これでは、世界に変化は起こらないですね。
ショップビジョンは、仲間に広めてこそのショップビジョンです。

ショップビジョンとは、文字の拡散すべき情報ということを忘れないでください。

店長は、自分が部下に伝えることを前提にショップビジョンを作成する必要がありますね。

次回は、文字の拡散情報をブレずに広めるための内容を記載していきたいと思います。






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今回からは、店舗運営にもっとも重要な「ショップビジョン」について、記載していきたいと思います。

店長の人事異動を行う上で、改めてこの重要性を感じている時に、友人からとある本「コンセプトのつくりかた / 玉樹 真一郎(著)」を紹介され、ショップビジョン=店舗のコンセプトということから、自分なりにショップビジョンについて考え直すきっかけになりました。

店舗運営において、まず店長が初めにすべきことが、この「ショップビジョン」を作ることです。

ショップビジョンとは

ショップビジョンとは、店舗思い描いている「店舗の近未来像」で、店舗の「ありたい姿」「目指すもの」「やりたいこと」などの表現です。

このショップビジョンが存在することで、店舗のメンバーが一丸となって前に進むことができます。

会社でいうところの「経営理念」が、お店でいうところの「ショップビジョン」です。

会社のホームページを見ると、経営理念や経営方針、コーポレートビジョン等、呼び方は様々ですが、その会社の方針に沿った内容が記載されています。

最近、私がはまっているアロマで有名な株式会社生活の木の経営理念は、「心づくり」だったり、よく買うファッションブランドの株式会社アーバンリサーチの企業理念は、「すごいをシェアする」だったりとその響きや意味も色々です。

ただ一つ全てに共通する方向性が、

「世界を良くする。」

ということ。

この理念(ビジョン)が実現することで、関わる関係者、お客様はもちろんのこと、そこで働く従業員の世界が良くなるという共通点があります。

ショップビジョンも同様に考えた場合、作り出されたショップビジョンは、お店に関係するすべての関係者の世界を良くするものになっているでしょうか?

ショップビジョンが世界を良くするものであれば、次のようになっていきます。

  1. 自分が世界に向けて「良いお店」を作る。
  2. 世界に何か「良い変化」が起こる。
  3. 世界から自分に「良い報酬」が届く。
  4. 自分に「良い変化」が起こる。

この世界というのは、自分以外の全てと考えることにしましょう。
自分と関わる人々に良い変化が起き、それが自分に戻ってくるということですね。

すでにお店のショップビジョンがある場合は、そのショップビジョンを実現した場合に、変化が起こるかを考えてみると良いでしょうし、ショップビジョンがない場合は、こういった世界に変化をもたらすものなのかを考えて欲しいです。

ショップビジョンとは、自分と世界を良くする方法です。

次回は、ショップビジョンの中身について記載していきたいと思います。


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