前回は、生産管理におけるボトルネックの説明を行いましたので、今回は、その改善について説明していきたいと思います。
ある生産システムにおける生産量は、ボトルネックの処理数に依存するということですので、ボトルネックを改善する必要があります。
ただし、注目したいのは、まずは仕掛在庫をなくすということです。
仕掛在庫があると、生産量は増えないまま、無駄な在庫が増えていきます。
(1)ボトルネックに従属化する。
仕掛在庫をなくすためにまずは、他の工程の処理数を全てボトルネックに従属させます。このようにInputをまずは、制限します。
ボトルネックの処理数は、「8」ですから、Inputの数も「8」に制限します。
そうすることで、仕掛在庫をなくすことが可能です。
(2)ボトルネックの改善
続いて、Outputを増やすために、ボトルネックを改善します。ボトルネックの処理数を増やすために、8個処理できる工程を単純に2つ用意しましょう。
上記のように改善することで、8個処理できる工程は、8×2で16の処理数が確保されました。
では、この工程は、1度に何個の生産量ができるシステムになったでしょうか?
答えは、「10」ですね。
ボトルネックの改善で、Outputが「8」から「10」になりましたね。
これで、生産量を増加することができました。
ここで、間違えがちなのが、ボトルネックを「16」に改善したのだから、Inputを「16」にすることです。
これでは、結局、このシステムでは、「6」の仕掛在庫ができてしまうわけです。
(3)次のボトルネックを見つける。
ボトルネックを改善すれば、それで終わりではありません。「8」を第1のボトルネックとし、それを改善すると、第2のボトルネックが生まれました。
次は、このボトルネックの改善を行っていきます。
改善工程は、色々とあると思います。
- 「8」を改善した時のように、同じものを1つ増やす。
- 「10」の工程の中身を改良して、「15」にする。
などなど、工夫をすれば、改善方法は考えれば色々あると思います。
この工程を繰り返すことで、Outputの最大限化が計れるわけですね。
次回は、ボトルネックの改善工程をまとめていきたいと思います。
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