想像マネジメントのすゝめ

中間管理職、店長の為のマネジメント手法を紹介。 店舗運営ノウハウも紹介していきます。

カテゴリ: PDCAサイクル

今回は、ビジネスではよく使われるPDCAサイクルについてです。

元々、PDCAサイクルとは、生産技術における品質改善などを継続的に行うための手法として、確立されました。

スライド1

PDCAサイクルとは、上記の図のようなサイクルです。

1. Plan:計画を立てる。
2. Do:実行する。
3. Check:実行した結果を評価する。
4. Action:うまくいっていないところを改善する。

このサイクルを回していくことで、継続的に改善を行い、成果を出し続けることが出来ると言う考え方です。

社会人の方にとっては、こんなこと当然ではないかと思う方も多いと思いますし、
上司からも「計画を立てて実行しなさい。」と、指摘されることもあるかと思います。

しかしながら、私も含めて、本質的にPDCAサイクルを当たり前に行える組織はそうないです。

次回からは、1つ1つを紐解いていきましょう。


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計画の前に目標設定を


計画を立てる前に重要なことが目標の設定です。

・なぜ(Why)、この目標を設定するのか?

これが明確になっていないことには、全てがズレてきますので、まず達成したい目標を明記することが重要です。
目標には、定量的な目標(数値目標)を必ず入れるようにしましょう。

目標が明確になったらいよいよ計画を立てます。

計画を立てることが全ての始まりです。
PDCAサイクルを円滑に回していくためには、計画は具体的でなくてはなりません。
計画策定段階で、目標達成の90%が決まると言われています。

計画を立てるときは、下記のことを明確にしたものを作成しましょう。

・何を(What)
・誰が(Who)
・いつまでに(When)
・どうやって(How)

実行に移すか?

こちらもよく聞く言葉ですが、5W1Hですね。
今回は、なぜ(Why)については、目標設定で既に触れていますが、どこで(Where)については、基本的には、職場と言うことで割愛します。

■よく見られる人によるケース(自分自身と自分の見てきた人の傾向)


・計画を立てたが、目標と合致していない。
 →時間をかけて、計画を細かく立てたが最終的に出来上がったものが目標に向かっていない場合があります。

 計画が仕上がった段階で、再度目標に向かった計画になっているかを確認しましょう。

・自分の想像のみで計画を立て、実態にそぐわない。
 →社会人のほとんどは、上司や部下、他部署のメンバー等、色々な立場の人間と関わりながら仕事を行っています。
 自分で立てた計画は、上司と目線が合っているか?上司が求めるものになっているか?
 自分で立てた計画は、部下が実行できる実態に沿った内容になっているか?
 他部署を巻き込む内容であれば、他部署の協力はえられるのか?

 組織で計画を実行するには、関わるメンバーの協力が必須条件です。
 メンバーの同意が取れているかを必ず確認しましょう。


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計画が策定されると次は、実行ですね。
実行のポイントとしては、2つ。

(1)スピード感
立てた計画に対して、速やかに実行に移すことが重要です。
仕事はスピードとよく言いますが、実行のスピードが自分を成長させ、企業を成長させます。

色々な可能性を懸念して行動が遅い人より、まずはやってみると言う意識で実行する人の方が成長します。

(2)決めた計画を淡々とやる。

毎日の業務を行っていく中で、必ず出てくるのが、「イレギュラー」です。
クレーム対応や急な欠勤による追加業務対応等、急を要する業務がなくなることはありません。

もちろん、業務の選択と集中は行っても構いませんが、当初決めた計画を頭に入れつつ、淡々と実行に移すことが重要です。


■よく見られる人によるケース(自分自身と自分の見てきた人の傾向)


Plan→Doに進まない。
知識があり計画も立派だが、出来ない理由にも即座に気付くため、実行が進まない。

頭の良い人に良くある傾向です。
いろいろな情報をすぐに分析できる人は、このような場合に陥りやすいです。

こういった場合、年齢を重ねるとかなり厄介なので、
できれば、20代前半のうちに仕事の量を増やして経験を積むことで改善しておく必要があります。

ちなみに、私自身はこのタイプの人間だと思います。


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PDCAサイクルで最も疎かになっているであろう項目がCheckです。

ここで、Planの目標設定が重要になってきます。
目標設定の段階で数値目標を決めておくことで、評価すべきポイントが明確になります。

ほとんどの企業では、Planの作り込みが甘く、Checkの内容が曖昧なことが原因です。

企業では、KPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標)の設定を行いますが、
その設定自体が間違っていたり、曖昧な数値、目安だけの数値になっている場合が多いです。

意味を持たないKPIこそが、評価の曖昧さを引き起こします。

評価が曖昧な場合は、直ちに計画から見直すことにしましょう。
実態に即した正しい評価ができたとき、人は成長できるため、

評価できない=成長はない

と意識して計画の評価を行うべきです。

■よく見られる人によるケース(自分自身と自分の見てきた人の傾向)


Do→Checkに進まない。

すぐに実行するが、振り返らない。
やって終わりで、次のPlanに改善がないため、同じ課題に対して、同じことをずっと繰り返している。

20代後半(部下や後輩が存在する年齢)に良くある状況です。
30代の中核メンバーになるまでに実行した内容について振り返り、計画を見直せる能力をつける必要があります。


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サイクルの終着点である改善ですが、明確に評価出来た場合、目標に至らなかった原因を3つの分類に分けて改善を考えます。

1.自己的原因:自分の行動、自己能力に起因する原因
2.組織内原因:上司、部下等、会社内で発生する原因
3.組織外原因:市場環境、天候等、同業者全てに影響を与えるような原因

上記の通りに分類できたら、1.〜3.の順で改善策を考えます。


1.自己的原因


自分意思決定や習慣、能力が不足している場合は、それを高めるしかありません。
しかしながら、実態は自分で高すぎる目標を設定していることが多いです。

高すぎる目標を設定していた場合、自分が出来ない理由を考えて行動するようになります。
まずは、自分の目標設定が自身の能力に対して度が過ぎる目標になっていないかを考えるべきです。

基本的にビジネスにおいての能力は経験に比例しますから、能力不足は、PDCAサイクルを上手に回すことが出来れば、自然と向上します。


2.組織内原因


組織内原因が最も厄介です。
1番の難題は、上司の理解にあります。自身が現実的な正しい評価ができたとしても、改善を行うには、組織のルールをも変えなければならない場合があります。

自分1人では、到底改善できない問題ですので、組織を巻き込んで改善する必要があります。

日頃から、上司との関係性を築き上げ、組織の考え方、目標数値と実績値の理解を共通化し、
部下にも理解を得れる環境作りを行うことだけが、改善の糸口となります。


3.組織外原因


これは、自分や組織の力では何ともなりません。
起こることを前提として、計画を考えてください。

発生したから仕方ないと言う考え方と、発生することを前提に計画を組む考え方。
最終的に、生き残るのはどちらの組織でしょうか。



広く使われるPDCAサイクルですが、表面上は当たり前のことですが、
実際自分の仕事に置き換えて実態に合わせていくと自分1人の力ではなんともならない部分が出てきます。

まずは、自分の計画を関わるメンバーに知ってもらうことから始めてみてはいかがでしょうか?


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